医院設計においての”コンセプト”の重要性

これから開業を考えている先生はもちろんのこと、これから医院のリフォームをしようと考えている先生には、まずはどのようなクリニックにしたいのかということをコンセプトとして考えて頂きたいと思います。

「どのようなクリニックにしたいのか」という根本的な考えは、今後のクリニック運営を左右することにもなりかねない重要なことです。

コンセプトは今後お越し頂くことになる患者さまがクリニックを選ぶ基準になるだけでなく、先生やスタッフのみなさんがどのようなクリニックを経営していくのかという指針にもなります。

万が一コンセプトが良く分からないまま開業してしまえば、医院を経営していくのが困難になってしまうことにも繋がりかねません。

今回は医院設計においてなぜコンセプトが重要なのかということをお伝えします。

これから開業する方も、これからリフォームを検討しているという方も、是非参考になさって下さい。

デザインにおける”コンセプト”とは

コンセプトには、①概念②企画・広告などで全体を貫く基本的な観点・考え方という意味があります。

医院設計においてのデザインとは、「デザインの指針となるための基本的な概念や考え方」ということになります。デザインをすすめる上で頼りになるものということで、コンセプトはデザイン設計において非常に重要な方向性を示すものでもあるということが言えます。

つまり、コンセプトがなければふわっとしたイメージだけでデザインを行わなければならず、先生と医院設計をする業者がイメージの共有ができません。すると目的に応じた施設を作ることが困難になり、完成までに遠回りをしてしまう可能性が高くなります。

医院設計における”コンセプト”とは

では、医院設計をする際のコンセプトとは、いったいどのようなものでしょうか。

コンセプトを決めようと意気込むと、どうしても聞こえが良くて響きが良い物を考えなければならないというプレッシャーを感じてしまう先生が多いものです。しかし簡単に言えば「どういった特徴のあるクリニックにしたいのか」を分かりやすくした言葉にまとめるだけなので、決して難しいことではないのです。

「どういった患者さまに来ていただきたいのか」
「理想とするクリニックとはどのようなクリニックなのか」
「開業することでどのように地域に貢献したいのか」

このように、どのようなクリニックにするのかを先生ご自身の好みや趣味、得意なことや不得意なことを考慮し、客観的に評価した考えを一言でまとめると良いでしょう。

何よりも大事なのは、ご自身にとって分かりやすく、尚且つ患者さまにとっても分かりやすいコンセプトであるということです。明確で分かりやすいコンセプトは、どういった目的で存在する医院で、何を考えて診療をして何を重視しているのかを患者さまに伝えることができます。

医院のコンセプト、つまり医院理念は今後通院して下さる患者さんからの信頼に繋がり、患者さんが医院の姿勢を把握する目安になるのです。

コンセプトの役割

コンセプトが存在するのとしないのとでは、医院設計をすることだけでなく、医院経営そのものに大きな影響を与えることになります。

なぜコンセプトが必要になるのか、その役割を再確認することでその必要性を理解することができます。

後悔しないための指針

開業時にかかる費用はもちろんのこと、開業場所やクリニックの見た目、施設や診療内容などさまざまな要素はコンセプトに基づいて決定されるのではないでしょうか。

特定の分野の診療を行う専門クリニックの場合であれば、その疾患を患った患者さまが通いやすい立地で、同じ診療を行っているクリニックが少ない立地を選びます。そしてその診療科目に応じて必要なスタッフを確保し、医療機器を導入していきます。

しかしコンセプトが先に無い状態で、この場所を借りることができたからこのくらいの診察スペースを設ける、待合室はこのくらいの大きさにすることができる、とその場面ごとに物事を決めていくことになるので、無駄な投資や無駄な時間が発生してしまうリスクが非常に高くなります。

もっと広い待合にしておけば、患者さまがもっと便利で快適に過ごすことができたのに・・・と後悔しても、一度開業してから移転するのはまた大変なことです。

後悔をしないためにもコンセプトをあらかじめ明確にし、最も適した状態を作り上げていくことがベストです。

アピールになる

開業時には医院設計においてのコンセプトが、そのままクリニックのイメージに繋がります。

コンセプトは医院がどのような考えで存在しているのかを外部(患者さまやこれから利用しようと考えてくれる方)に向けてアピールするためのツールになります。

どのような患者さまに来て頂きたいのかということを明確にすることで、患者さまを確保することにも繋がります。

診療時間や休日を設定するのと同じように、コンセプトを決める時にも利用して下さる患者さまのことを考えるのです。

コンセプトを決めた上での医院設計は、なぜこの医院を開き、どのような患者さまに来ていただきたいのかを伝え、医院の存在理由をアピールするのに役立ちます。

スタッフへの指針となる

クリニックに勤めるスタッフには個人差があって当然です。

そのスタッフ全員が同じ考えを持って診療を行うためには、クリニックのコンセプトである医院理念が必要となります。

コンセプトが曖昧なままでは、どのような考えで働いて欲しいのかを伝えることが難しく、スタッフも困惑してしまいます。揺るがないコンセプトを設定することで、医院に合ったスタッフ採用にも繋がり、スタッフがすぐにやめてしまうなどのトラブルを避け、経営をスムーズに行うことに繋がります。

医院を振り返る原点になる

万が一のトラブルや課題が発生したときには、コンセプトがあることで「自分自身が経営しているクリニックには何が重要なのか」ということを明確にし、振り返ることができます。

コンセプトが無ければ自分自身の決定にも自信が持てなくなってしまいます。揺るがないコンセプトを持つことは、医院設計にとってだけでなく医院経営にも関わる非常に重要なことと言えます。

 

コンセプトと言うと難しく考えてしまいますが、そう難しく考える必要はありません。

心地の良いクリニックを作るためにも、今後の医院の運営のためにもコンセプトを考えることから始めましょう。

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