医院設計をする際に考えなければならない課題について

医院設計は医療行為の始まり

クリニックを設計するにあたって、クリアしていかなければならない課題は沢山あります。診療を受けようとしている患者様のことを考えている建設主様の思いを叶えるクリニックにするためにも、ひとつひとつ丁寧な作業が求められます。

医院設計に関するノウハウを活かすのはもちろんのこと、安心して利用していただけるクリニック作りには今まで作り上げてきた実績や技術も重要です。

クリニックを作るということは、依頼主様であるドクターが安心して患者様に医療を提供できる空間を作る事ですし、患者様が安心して通ことのできる心地よい環境を作ることです。

医院設計をするということはただ単にデザインをして建築をする、医療施設を作り上げるということだけではなく、依頼主様の要望をお伺いした上で、ほかにないデザインの素晴らしい内装や空間を作る事によってドクターがより安心の医療を提供するこということのお手伝いになればと考えています。

患者様に安心を与えるためには、ドクターのお人柄や治療方法、医療機器の充実など必要な事柄はさまざまありますがそもそも医療行為を行う環境であるクリニックの空間そのものにも患者様に安心を与えるのに大事な役割があるのです。

もちろん医療行為こそ直接致しませんが、患者様をお迎えする外観や入口、受付を始めクリニック滞在中に患者様が居る時間の長い待合室や診察室などを建築するということは医療行為をサポートするということに繋がると思うのです。

 医療設計をする際の課題とは

歯科クリニックや美容クリニック、産科や婦人科などの医療機関を設計するにあたって、診療科目によっても課題が異なりますが、クリアしなければならない課題は沢山あります。

小児歯科や小児科クリニック

例えばお子様が多くお見えになる小児科クリニックの待合室では幼児に対しての細心の注意が必要です。

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優しい黄色と青空の天井が優しい雰囲気を作り出し、入口からすでに不安を解消できるような空間の始まりです。

小児科では小さなお子様から小学生までさまざまな年齢の患者さまがいらっしゃいます。ベビーチェアーやおむつ替え用シートなどを設置し、配慮することも必要不可欠です。

また、バギーでお子様を連れてくる方も多いのでバギー置き場なども充実させる必要があります。

また小学生のお子様も多いので苦手意識の高い歯医者さんですら、ワクワクしてしまうような楽しい空間づくりができるように工夫が必要になります。

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例えばこちらの小児歯科クリニックでは身体を思い切り動かして遊ぶことが出来るジャングルルームや本読みやおもちゃが大好きなお子様にはゆっくり遊ぶことのできるテーブルスペースを用意しています。

歯医者さんに来たのにも関わらずまるで公園に遊びに来た時と同じのような楽しさを味わうことが出来ますし、歯科治療の前後の患者様のストレスをジャングルのようなお部屋の楽しさで和らげることが出来るのです。

このように診療科目に応じて、目的に応じて最適な環境、空間づくりを行うことが医院設計には求められます。

しかしその中でも守らなければならないものがあるのです。それが、

・医療法
・建築基準法
・消防法
・都市計画法
・バリアフリー法
・都道府県条例

などです。

 

同じ項目だとしても法律によって異なる規定がありますのでそれぞれの法律の中で最も厳しい規定を守っていく必要があるのです。

医療法

医療法で定められた施設の定義として
病院・・・20人以上の患者を入院させるための施設を有するもの
診療所・・・患者を入院させるための施設を有しないもの、または19人以下の患者を入院させるための施設を有するもの

とされています。

病院は、医療法における構造基準を満たさなくてはならないため、建築基準法よりも厳しい基準が適用されます。

病院は通常の建築物とは法規が違っている部分があるので、充分に知識のる設計士にしか設計ができない建築物と言えます。設計士として優れているだけでは不十分で、さまざまな経験が必要で関係する法律にも精通していることが求められます。

建築基準法

建築物の用途に対する敷地や構造、設備などの最低の基準を定めている建築基準法は、クリニックや住宅などの建築物を建てる上で基本となる法律です。

建築物を新しく建てる際や増築する際、大規模の改装を行う場合や大規模な模様替、特殊建築物へと建築物ぼ用途変更をするための工事を行う場合には工事に着手する前に、必ず建築確認申請を提出し、建築主事の確認を受け確認済証の交付を受けなければならないと定められています。それが確認申請です。
建築士が設計した建物が、敷地に対する建物の関係や避難・安全面において、構造についての事項や設備関連の法律の規定に関して全てにおいて適合しているということの確認を受けなければいけません。

確認申請は許可ではありませんので法律に適合していることが確認されれば原則として確認済証が発行されます。

例えばビルのワンフロアをテナントとして借りてクリニックを開業したいという場合にはクリニックなどの入院用のベッドを持たない無床診療である場合には特殊建築物にはあたりませんので建築基準法によって規制されることはありません。

それは建築基準法では病院や入院用ベッドのある有床診療所が特殊建築物と定められていますが入院用のベッドを持たない無床診療所は特殊建築物とは定められていない為です。

また、ビルにテナントとして入居する場合、建築確認申請などによって用途変更を許可して貰う必要もありません。

医院設計の課題は法律と隣り合わせ

このようにクリニックの差別化を図るためには個性のある、ほかにないデザインで医院設計をする必要があります。しっかりとしたコンセプトを確立し、それに基づいた空間設計をすることがとても重要なのです。

しかし、デザイン性や個性のある外見だけではなく、課題をクリアした上でクリニックとしての機能をしっかり確保したものであることがもちろん必要です。

そのためにはさまざまな法律をクリアして医院を設計するためのノウハウや知識、経験が必要になります。

作る建築物によって、目的によっても課題は異なるということなのです。

 

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