2017年 2月 の投稿一覧

小児病院のこだわりデザイン

 

皆さん子供のころの病院はどんなイメージでしたでしょうか。

風邪を引いたときに病院へ行くと、ただでさえ具合が悪いのにあの独特の薬のにおい、何をされるかわからない不安や恐怖で行きたくない場所の代表に挙げる方も少なくないと思います。

歯医者に至ってはあの治療音を聞いただけでも足がすくみ、何度も通院しなければならないのは子供心にトラウマを抱えてしまった方もいることでしょう。

そういった方はいまだに病院という施設がなじみのない場所として認識されているものだと思います。

今回は子供時代に、「こんな病院があったら病院嫌いじゃなかったのに・・・」といったこだわりのデザインをご紹介します。

これから受診するお子様には、少しでも病院が親しみやすく、通院が嫌で通わなくなったために大変なことになるといったことが起こる前に治療ができるよう、良い印象を持ってもらえたらと思います。

例1:「明海こどもクリニック」様

こちらの院は小児科・アレルギーを専門としている病院であります。

居心地が良くなるよう待合室は広めのスペースをとり、全体的に緑を基調とし、落ち着きと安らぎの視覚効果を狙ったデザインになっております。

緑というのは自然界に最も多いカラーであり、目に優しく、気持ちを落ち着かせ和らげる効果があります。

安全・安心のサインとしても使われ、非常口の誘導表示灯にも使われます。

これは非常時であっても気持ちを落ち着かせて行動させようとするためでもあり、心理的に根拠のある施策になります。

病院に通うお子様は、体の不調により精神的に弱っていることが多くあります。現代の医療行為は患者様の負担を少しでも減らそうと、その技術や器具の進歩は目覚ましいですが、それでもゼロとまではいきません。

視覚的にもそうですが、それぞれで負担を軽減させるより、相乗効果により少しでも居心地の良い空間になれば将来病院に対して悪いイメージを持つことなく、癒しの場所として通ってくれることでしょう。

2:「ファミリータイズクリニック」様

みなさんは、病院は殺風景でどこか無機質な空間といったイメージをもたれてませんでしょうか?

実際昔の病院はそういったところも多く、今でこそそのような病院は少なくなりましたが、まだまだ存在するのも事実です。

しかし、現在は明るくさわやかな雰囲気を演出される院様が多くなっております。

こちらの病院では、明るく、さわやかな雰囲気に木目調のフロアを採用することにより温かみが加わりました。

パッと見ただけでは、すぐにイメージする病院の待合室とは違いますよね?

待合スペースには絵本やおもちゃもあるので待ち時間には不安になることなく、リラックスして過ごすことができます。

3:「モンキッズデンタル」様 葛西子供専用歯科プレイルーム

歯医者というのはとてもこわい場所だといったイメージを持ってる方も多いと思います。

院内の独特の薬品のにおい、キーンといった治療音、さらにほかのお子様の泣く声など、こわくない場所という方が難しいかもしれません。

歯の治療は、それこそ日常生活を送るうえでとても大切なことであり、どんなに重要性を説明して納得してもらってもいざ治療が始まると・・・といったことが多くあります。

では行きたくなる歯科医院はどんなところでしょうか?

お子様にとっては「遊ぶこと」こそが立派なお仕事。

歯医者は遊ぶところというイメージがつけば、行く前から嫌がることは少なくなりますし、親御さんの負担も減ることでしょう。

こちらの歯医者さんのプレイルームは、とにかくワクワクするような空間を作り、遊び方はそのお子様にとって一番楽しいと思えることを自由にしていただけるようにしました。

フロントの天井から広がる空の絵は、奥に広がるプレイルームとつながっており、空間すべてをワクワクさせる場所にしました。

現在院内の雰囲気づくりを重視している歯科医院さんがとても多く、限られた空間でさまざまな演出により患者様のストレスを軽減させてますが、まずは子どもの患者様が行きたいと思える空間を作るのが将来的に歯医者嫌いの患者を減らす対策だと思います。

これからの小児病院のデザイン

これは当たり前のことですが、人によって見方や感じ方は違います

同じように、大人と子供でも見方や感じ方、とらえ方は違っています

病院という空間は、その特性上どうしてもストレスを感じることが多く、そのため少しでもストレスを軽減するということが技術、器具、空間の面から考えられています。

しかし、子どもの多くは大人よりもストレスに対する耐性が弱く、ちょっとしたことでも過敏に反応してしまいますが、子どもの好きなこと、興味のあるものがあり、行きたいと思える演出があればまた病院に通いたいと思えるようになっていきます。

医療施設は、そこを利用する全ての方が快適でなくてはなりません。

小児病院のデザインとは

小児医療は、定期・管理予防という観点から、悪くなってから病院に行ったのでは手遅れになることもあります。

そのため、病院に対してよくないイメージを持ってしまった子どもはなかなか病院に行きたがらず、すぐに終わるはずだった治療が長引いてしまうといったこともあり、親御さんにとっても大変な負担ですよね。

本来、子どもたちが自らの意思で積極的に予防、治療に参加することで、自己の健康管理を自分でできるような、あくまでもきっかけを作ってあげるのが小児病院をデザインするうえではとても重要です。

今後、病院が嫌い、怖いといったイメージをもつ子どもが、弊社のデザインした病院施設を通して一人でも減ってくれることを願っております。

大人も子供も快適に過ごせる空間づくりを武内デザインオフィスは追求していきます。

美容外科クリニックのデザインと目的

美容外科治療が一般的に普及し、主要都市、主要駅など様々なところにあります。

病院は少しでも患者様に医院の特徴を知ってもらおうとサイトの更新を頻繁に行っておりますが、患者様は何を基準に病院を選ばれるのでしょうか?

それはやはり院長先生の確かな治療技術にほかなりませんが、それは決め手であり、院長先生の輝かしい実績を目にすることもなく選択肢から外れてしまう場合があります。

どのような状況かというと、院内の写真が洗練されておらず、本人が実際に治療を受けているイメージが抱けないといった場合になります。

もっとザックリ言うと、患者が行きたいか行きたくないかは、院内のデザインでほぼ決まるということです。

今回は、近年増加傾向にある美容外科クリニックのデザインと目的について書いてみようと思います。

美容外科クリニックの目的

美容外科クリニックは、一般的に普及したこともあり、特別なものではなくなってきたというイメージから患者数が増加傾向にあり、それに伴いクリニックの数も多くなってきました。

では患者様は何を目的にクリニックに通うのか?

それは、ただ美しくなりたいということではなく、自分の中のコンプレックスを解消し、新たな生活を手に入れたいとの想いからクリニックに通います。

もともと生まれ持ったコンプレックスなのか、さまざまな環境からコンプレックスを持ってしまった方なのか、要因は人それぞれですがそういった悩みを抱えた方は多々いらっしゃると思います。美容外科治療の敷居が下がったとはいえ、実際に治療を決断するのは相当の覚悟をもってのことだと思います。

そのような方が病院を探すときに、どのようなクリニックなら治療を受けたいと思うでしょうか?

人気の美容外科クリニックのデザイン

まず、患者様が治療を決断したとき、いきなり病院に向かうといったことはほぼ無く、入念に下調べをして納得してから行くことになります。

下調べはオフィシャルサイトや口コミサイト等がありますが、どういった場所なのかを調べます。

その際に、院内の様子も見ることでしょう。

ここで院内のデザインが日常的なものであふれていたらどうでしょうか。

一大決心をしてこれまでの環境を変えようと思っていたのに、本当に変われるのか不安になりますよね?

そのため、人気の美容外科クリニックのデザインは非日常で、洗練されたハイセンスなものがひじょうに多くなっております。

1:「ノエル銀座クリニック」様

2:「KM新宿クリニック」

「KM新宿クリニック(皮膚科)」待合(レディス)

「KM新宿クリニック(皮膚科)」待合(メンズ)

1のクリニックでは、仕切りを設けてプライバシー保護に努め、仕切りには美の象徴ミロのビーナスをあしらい、華やかなシャンデリアや調度品を思わせるソファによってハイセンスでありながら上品で、美しくなった自分を想像できます。まるで外国のお城を思わせる内装であり、なんだか自分が特別になった気分を味わうことができ、新しい生活を手に入れようといった目的に沿ったデザインになっています。

2のクリニックでは、男女ごとのコンセプトに合わせて色味を変えています。女性らしさをイメージしやすいよう、待合室はピンクを基調としました。こちらのクリニックはメンズクリニックも併設しており、男性らしさをイメージしやすいよう暗めの色で意識づけるようデザインしています。それぞれ色は違いますが、目的を具体的に再認識できるようにデザインされています。

このように、目的をもっている人が来院してくれるよう、しっかりと院としてのコンセプトをもち、それを表現することが大事になりますが、いったいどのように表現すればよいのでしょうか?

美容外科クリニックのデザインで気を付けることとは?

上記にあるように、院ごとのコンセプトも違えば治療内容も様々です。

どのようにデザインしたらよいか悩ましいと思いますが、まずはシンプルに考えたほうがいいでしょう。

患者様は今どうなりたくて、それに対してクリニックはどう応えるのか、といったことです。

まず、患者様は前提として美しくなりたいと思っています。

それなのに、院内の雰囲気が自分のなりたい姿のイメージと結びつかないと患者様は先生のプロフィールを見る前に選択肢から除外してしまうでしょう。

例えば美容皮膚科の院の内装が、あまりにもギラギラとした装飾でイケイケな雰囲気だったらどうでしょう?

普段そういった場所を好む方でも美容皮膚科であれば行くのを躊躇してしまいます。

このように、なりたい自分のイメージと院内のイメージが合致して初めて選択肢に入るのです。

そのため、院内のデザインは過度な装飾などは避け、インテリアや院内の雰囲気が調和している必要があります。

まとめ

美容外科クリニック、審美歯科、美容皮膚科など、美に関する医療施設が年々増えている昨今、患者様の数も増加傾向にあります。

医院様の中には、新しく美容医療を勉強し、自らのクリニックでも積極的に取り入れて患者様の美に貢献しようという動きがみられます。

しかし、美しくなる目的をもった方を受け入れることはできるでしょうが、患者様が半信半疑のまま来院されても施術後のトラブルにもつながりやすいですし、せっかくの技術も本来の良さを理解されないのはあまりに報われません。

そのため、美容医療を診療内容に含まれているクリニック様は、患者様に対して「あなたを美しくする」という説得力を目に見える形で伝えることが良いでしょう。

術後の無用なトラブルを回避するため、患者様も気持ちよく施術を受けられるよう、病院と患者の間にギャップを作らないようにすることが重要です。

武内デザインオフィスでは、機能性はもちろん、医師、患者双方が納得して医療行為を行い、最良の結果が得られるようデザインの面でお手伝いしていくことを追求していきます。

快適に過ごしてもらうための照明の使い分

 

はじめに

武内デザインオフィスが考える大切なポイントの一つに、患者様が落ち着ける空間をデザインするということがあります。

医療現場において、人間の健康を支える治療行為を効率よく行える機能性はもとより、患者様の不安で落ち着かない気持ちを少しでも和らげるために視覚からリラックスしていただく必要があります。

今回、院内で使用する照明の考え方と、目的に応じた照明の当て方をお話します。

病院照明の考え方

まず、照明というものはただ明るくするだけが目的ではないということは皆さん日々の生活の中で実感していることと思います。

通常の住宅であれば、新築の場合、照明器具選びは家の設計段階から始まります。 家族みんなで過ごすリビングは、テレビの画面や読書の際の文字がはっきり見やすい明るい光色、一日の終わりを過ごす寝室は眠りの妨げにならないように光源が直接目に入らないように工夫をする等、目的や用途によってさまざまです。

病院照明の考え方の一つに、「患者の快適性を高めることにより、人のもつ治癒力を呼び起こそう」といったものがあります。患者様の体と心を健やかにし、社会に復帰するための癒しの場を提供することが重要となります。

病院の特徴を抑えた照明選び

病院といっても様々なクリニックがあります。

内科、整形外科、眼科、歯科、そのほかに小児専門で治療をしている医院もあります。

それぞれ病院としては同じカテゴリーですが、患者様の目的も違えば、照明もまた違ってきます。

照明は視覚に直接働きかけるため、眼科などではやわらかい雰囲気で疲労感が少ないものが選ばれますが、反対に小児歯科などお子様の患者を対象としたクリニックでは、恐怖心よりも楽しい気持ちが勝るよう内装から照明に至るまで明るい雰囲気を希望される先生や親御さんが多いです。

院内ではさまざまな患者さまがおり、その目的も違うためそれぞれに適した照明があるので最適なものを提供していく必要があります。

用途による使い分け

病院には用途によって空間が使い分けられ、それぞれに適した照明があります。

病室など患者様の生活を中心に考えられた「病棟部門」、外来待合室など病院外からの人が多く出入りする「外来部門」、手術室や処置室など、医療従事者側の作業的要素を考慮した「診療・検査部門」に大別されます。

それぞれに適した照明はどんなものがあるでしょうか。

「病棟部門」

「病棟部門」には病室や廊下などがあり、病室に関しては患者様にできるだけストレスを与えることがなく、特別な場所だと実感させないよう日常の家庭環境に近い環境づくりが基本となります。

皆さんの一番落ち着ける場所はどこでしょう?多くの方は自分の家が一番と考えられるかと思いますが、不安な気持ちの中、慣れない場所でさまざまな方と寝食を共にするというのは考える以上に負担が大きいものです。

そこで、病室などでは落ち着き、安らぎを得られやすいソフトな間接光による環境が効果的となります。

また、廊下はすべての空間と空間をつなぐ導線の役割を果たし、例えばストレッチャーで運ばれてくる患者様がまぶしくないように光量を絞った場所、医療スタッフの作業照明の確保、夜間には全体の照度を落としつつ、安全な明かりを確保が必要となるなど多岐にわたります。

「外来部門」

病院の玄関となるエントランスや患者様の待合所などは、患者様や見舞客など迎える際、温かい雰囲気で迎えられ、お知り合いの方同士がお互いの顔に影が出て暗い雰囲気にならないように照明を置く位置も計算します。

また、待合室を兼ねた廊下は、呼び出しを待つ患者様が読書などができるよう明るさを調節し、居心地の良い空間を作り上げます。

「診療・検査部門」

病院内でも特に清潔な環境でなければならず、手術室や処置室などはほこりが付着しにくい制電性や、耐薬品性に優れた照明を設置します。

また、実際に手術を行う際医療スタッフの手元の明るさを確保する必要がありますが、この時に手元とその周辺に明暗差があると目が疲れやすく、ミスにもつながる恐れがあるため全体的に明るく、手元とのバランスを考え精神的ストレスを緩和し、作業効率を高めるが大事になります。

検査室も同様に、清潔に保つ照明選びはもちろん作業、見え方に重点を置いた照明を設置するため担当の医療従事者との打ち合わせにより決定します。

その他

その他の施設としては、スタッフステーションや事務所、管理室などがあります。

これらの施設では主に事務作業が中心になりますが、ここで求められるのはスタッフの作業効率を妨げない、明るく快適な照明環境になります。

また、コンピューターを使用した作業の場合、画面への映り込み防止に配慮したり、作業そのものが眼に負担をかけてしまうため、画面とその周辺の明暗差を極力なくしストレスを抱えることなく適切な場所に照明を配置する必要があり、書類記入などの際の手元の明るさの確保も大事になります。

まとめ

病院の施設は目的や用途によってさまざまな照明が使用されます。

なぜならば、病院内はたくさんの人がさまざまな目的でその空間におり、医療従事者によっては担当する業務ごとに最適な明かりは異なり、患者様の生活環境に合わせた明かりも場所によっては異なります。

しかし、一番大事なことは、どこで何をしていてもその人自身が最も快適で、過ごしやすくあるということです。

照明は医療建築の中の一部ですが、すべてが噛み合った時にこそ、その大事なことが叶えられるため、一つ一つの仕事を最高の技術で表現していきたいと思います。

武内デザインオフィスでは、医療現場に関わる全ての方に満足していただける環境を提供し、また、不安を抱える患者様の精神的なストレスを少しでも和らげる空間づくりをこだわりを持って常に追求しております。