2017年 8月 の投稿一覧

医院設計における色彩のお話

医院やクリニックの設計を行うにあたり、重要視されているのは清潔感があり安全な場であることです。

医師やそこで働くスタッフの方が使いやすい動線であることはもちろんのこと、患者さまにとっても分かりやすい動線であるということが”安全な場”づくりに繋がります。

医院やクリニックは医療行為を行う場であることから、今も昔も「医療を行う場として安全で効率的な空間」であることは必要最低限の条件となっています。

このようにして機能面と効率性を重視して作られた昔からある病院は、”白や青色系の無機質な色合いの病院らしい空間”で、待合室のソファーは万が一の汚れが落ちやすいようにビニール製になっていることが多くあります。しかしその”病院らしいイメージ”の空間が苦手で、足を運びたくなくなってしまう方が多いものです。

ただでさえどこか体調子が優れなかったり、気分があまり良くないというときにいかにも病院という雰囲気では気持ちが滅入ってしまいませんか?

だからこそ最近では機能性や効率の良さを重視するだけではなく、親しみやすさを感じるような安心感のある空間をデザインすることが増えています。今までの白や青系の無機質なイメージを覆す色彩を取り入れたデザインにしてみませんか?

今回は医院を設計する際に重要な色彩に関してのお話です。

デザインにおいて重要な色彩

色彩は、デザインを構成している「形」や「質感」などを同様で非常に重要な要素の一つです。

色にはそれぞれに性質があり、色彩によって私たち人間の精神状態や感情を左右することもあります。医院やクリニックにおける色の選択は、診療に影響を及ぼす可能性はゼロではないということです。

例えば白は健康状態が良好な方から見ると清潔感があってクリーンなイメージに直結します。しかしどこか体調が優れない方にとっては「無」で、最悪の場合「死」を連想してしまう可能性があります。もちろん白が悪いということではありません。使い方や使う位置を工夫したり、清潔感を前面に押し出すデザインにしたり観葉植物を置くなどして空間に工夫を凝らし、全面に白を採用することも可能です。

白だけでなくそれぞれの色には「性質」があり、さまざまなイメージを作り出すのに役立つのが色彩です。どのような色を選択し、どのように使用するかはデザインにおいて非常に重要なのです。

色の持つイメージを活用したデザイン

それぞれの色が持つイメージを利用し、上手く生かした空間デザインを行います。

ピンク系

「銀座フェイスクリニック(美容外科・美容皮膚科)」

こちらはピンク系の色味を主体としたデザインとなっています。

女性患者さま専用のクリニックという特色を活かし、女性らしさの溢れるオシャレで快適な空間に仕上げています。

グリーン系

「明海こどもクリニック」

心が安らぎ、森林を連想するようなグリーン系の色味を採用したデザインです。

カウンターの木肌色との組み合わせで、まるで森の中にいるような心地のよさを表現しています。

優しい色合いと曲線が優しい表情をしているため、入口からお子さまが安心できるクリニックのイメージをしっかりと伝えることに成功しています。

ピンクやグリーンには、人の気持ちを落ち着かせるようなリラックス効果があると言われています。医院やクリニックに行かねばならないという患者さまの精神状態を考慮し、安らぎを与えることができる色彩を採用することでそのクリニックのイメージを演出しながらも快適な空間をつくることができます。

診察室

いずれの診療科目においても、診察室は色を正確に認識できるような空間で、ドクターだけでなく患者さまの目が疲れてしまわないように配慮することがとても大切です。

医師が目で見て診察を行うスペースですから、スムーズに正確な診断ができることがとても重要なのです。

診察室に関しては色彩はもちろんのこと、照明の配置や診察台の配置などの計画も快適な空間づくりに大きく関わってきます。

基本的には皮膚などが正確に確認できること、またドクターやスタッフの目が疲れないこと、患者さまがリラックスできる空間だと感じることができるようにすることが求められます。

診療科目にもよりますが、クリニックのイメージを損なわずに、さらには患者さまの真の目的である診察を適切に行うことができる環境づくりを行うために色彩にかんして考慮することがとても重要なのです。

武内デザインオフィスのクリニックデザインに関する考え

武内デザインオフィスは医院デザインの実績100件を超える経験から得たノウハウを生かし、ドクターの理想のクリニックを設計しています。

多くの実績の中でも、開業後のドクターからのクレーム0で設計をし続けることができているのは、スタッフ・協力業者との連携があるからこそです。

  1. 患者さまが入りやすいクリニックを設計すること
  2. 患者さまが落ち着くことができる空間をデザインすること
  3. 素敵なクリニックだったと記憶に残るクリニックを造ること
  4. ドクターやスタッフが気持ちよく働くことができるクリニックを造ること

この4つのポイントを大切にし、デザインワークだけではない、”Something else”を常に追及します。

武内デザインオフィスの今までのノウハウを生かし、ご依頼頂いたクリニックにとって最良となるデザイン・色彩プランをご提案致します。

まとめ

医院やクリニックの開業やリフォームを考えている先生の治療方針やコンセプトに基づいて色彩の計画を立てることが重要です。

特に地域のみなさんのための個人クリニックなどは、身近な患者さまの診療はふれあいの時間とも言える大切な時間です。患者さまが安心して過ごすことができる空間づくりのためには、その医院やクリニックの”空間”のイメージを作る色彩についてもしっかりと考慮することがとても大切なのです。

壁の色や床の色、ソファーの色などを考慮するだけでなく、素材の組み合わせ方など専門家としてのアイディアをお伝え出来ればと思います。

もちろんご依頼主となるドクターのお好みの色を取り入れることができますので、「その病院らしさ」を表すことになる色彩に関して、最良の答えが出るように一緒に計画を立てましょう。

 

医師のための医院設計と患者さまのための医院設計

クリニックや医院を設計する際には、その施工技術や設備の質の高さはもちろんのこと、そのクリニックや医院で働くことになる医師やスタッフ、そして通院することになる患者さまの視点から見た適切なプランニング能力が必要不可欠となります。

もちろんそこで開業している、もしくはすることになる先生方の医療に対する姿勢、どのようなクリニックを運営していくのかという今後の将来像などをヒアリングし理想的なクリニックの設計を行います。しかしそれだけではなく、開業することになる土地に住んでいる患者さまの声をしっかりと把握し、形にすることが求められるのです。

医療技術が進歩する中で満足の行く治療を受けることだけでなく、リラックスして心地よく治療を受けることができる空間を作ることが医院設計を行っている事務所に求められています。

患者さまの声を理解するためには、患者さまの目線に立つことが大切なのです。

先生方が患者さまから得た知識や今までの経験を踏まえ、独自のノウハウを生かしてプランを考え、医師のみなさまだけでなくスタッフや患者さまから見ても満足のいく医院を目指します。

今回は先生方から見る医院設計と、患者さま目線で見る医院設計についてお話したいと思います。

医師のための医院設計

医院やクリニックを開業するのは先生方です。

医院やクリニックはその経営の主役となる先生方の負担が少ないように、安心して診療や治療を行うことができる環境を設計することができるかどうかはデザイン事務所にかかっています。

理想的な医院を設計するために、まずは先生方の診療や治療の方針を伺い、具体的にどのようなコンセプトで設計していくのかを先生方と設計事務所ができる限りイメージの共有をしていきます。

今まで数多くの医院やクリニックを設計してきてはいても、全く同じクリニックを作るということはまずあり得ません。開業する土地も違えば物件も違い、働いているスタッフも違えば来院する患者さまも違います。

もちろん過去の経験が非常に大事で、実績を自信に変えることは非常に大切なことです。しかし、「こういう時にはこうする」「前はこうしたからそれが正解だ」というように必ずしもパターン化するのではなく、今向き合っている先生のための空間作りとして試行錯誤し、より良いアイディアを生み出していく姿勢でいることが重要です。

だからこそ、その医院やクリニックの治療方針やコンセプトを共有することが非常に重要で、唯一無二の医院設計を行うことができるのです。

先生が快適に治療を行うことができるということは、患者さまの安心を作ることに直結します。

患者さまのための医院設計

医院やクリニックに訪れる患者さまにとって、新しくできたクリニックに行くのは勇気がいることかもしれません。また、もとあった医院やクリニックがリフォームをした場合には、大きな期待を抱いているかも知れません。

”クリニックの顔”となる医院設計デザインは、患者さまの第一印象を左右する非常に重要なものです。

また、患者さまにとってクリニックで診療を受けるまでの時間は、「何も出来ない不便な待ち時間」というマイナスイメージであることが多いようです。そのマイナスイメージになってしまいやすい待ち時間を快適で居心地がいいものに変えることができるような環境を整えることが、医院設計においても重要な課題の一つです。待ち時間の心地よさは患者さまに「また来たい」と思って頂けるかどうかを決める要素になる可能性があります。

待合だけでなく診療中には安心感のある空間づくりのために、照明や色彩にこだわり、プライバシーに配慮した作りを考えることも大切です。

武内デザインオフィスでは、働いている医師やスタッフのみなさまからの視点だけでなく、患者さまの視点からも十分に配慮した最適な設計をご提案し、患者さまにとっても安心感のある空間づくりができるようんい工夫しております。

医師にも患者さまにも安心感を与える空間

医院設計の内装デザインの基本となる壁や天井、床などの素材や色彩選びは、どのようなコンセプトなのかによって大きく異なります。

決められた予算の中で最大限できる限りのご提案をし、先生方に負担がなくベストな選択をして頂けるように努めるのが武内デザインオフィスの重要な役割でもあります。

内装

例えば白を基調としてた空間を作るのであれば、白に直結するイメージの”清潔感”を重視した空間づくりをし、医院のコンセプトに合ったテーマカラーを設定して診療方針を表現するなど、今までの経験を活かしてさまざまなアイディアをご提供します。

医師にとっても患者さまにとっても安心感のある空間にするためには、診療方針に沿った内装を作ることが重要なのです。

照明

医院やクリニックの設計の際に必要なのは、その場所に合った照明の明るさや、患者さんに不快感を与えることのない最適な照明器具です。

特に患者さまの目に見える照明器具や色調には気を配り、治療を受けている際に眩しいと感じるなどの不快な状態にならないように隅々まで配慮します。

上を見たときに直接目に入る照明は間接照明にするなど、予算の中でベストな照明設備になるように工夫をします。

そのほかの工夫

その他もそのクリニックの診療科目によって、男性患者さまが多い、女性患者さまが多い、子どもが多い、お年寄りが多いなどさまざまな特色があります。

それぞれが違う感覚を持っているのは当然のことですので、そのクリニックにいらっしゃる方全員が満足の設備を整えることは難しいでしょう。

しかしなるべく部屋の中で暑さ寒さの偏りがでにくい設計にするなど出来る限りどなたにとっても快適な環境になるように最大限の工夫をします。

コストアップになってしまわないように、同じコストの中で最高の設計をします。

まとめ

医院設計をする際には、医師の目線に立つことはもちろんですが、患者さまから見た医院設計をすることが非常に重要です。

どのような医院にしたいか、どのような空間を作りたいのかということをしっかりと共有し、医院づくりを行いましょう。

 

 

医院設計においての”コンセプト”の重要性

これから開業を考えている先生はもちろんのこと、これから医院のリフォームをしようと考えている先生には、まずはどのようなクリニックにしたいのかということをコンセプトとして考えて頂きたいと思います。

「どのようなクリニックにしたいのか」という根本的な考えは、今後のクリニック運営を左右することにもなりかねない重要なことです。

コンセプトは今後お越し頂くことになる患者さまがクリニックを選ぶ基準になるだけでなく、先生やスタッフのみなさんがどのようなクリニックを経営していくのかという指針にもなります。

万が一コンセプトが良く分からないまま開業してしまえば、医院を経営していくのが困難になってしまうことにも繋がりかねません。

今回は医院設計においてなぜコンセプトが重要なのかということをお伝えします。

これから開業する方も、これからリフォームを検討しているという方も、是非参考になさって下さい。

デザインにおける”コンセプト”とは

コンセプトには、①概念②企画・広告などで全体を貫く基本的な観点・考え方という意味があります。

医院設計においてのデザインとは、「デザインの指針となるための基本的な概念や考え方」ということになります。デザインをすすめる上で頼りになるものということで、コンセプトはデザイン設計において非常に重要な方向性を示すものでもあるということが言えます。

つまり、コンセプトがなければふわっとしたイメージだけでデザインを行わなければならず、先生と医院設計をする業者がイメージの共有ができません。すると目的に応じた施設を作ることが困難になり、完成までに遠回りをしてしまう可能性が高くなります。

医院設計における”コンセプト”とは

では、医院設計をする際のコンセプトとは、いったいどのようなものでしょうか。

コンセプトを決めようと意気込むと、どうしても聞こえが良くて響きが良い物を考えなければならないというプレッシャーを感じてしまう先生が多いものです。しかし簡単に言えば「どういった特徴のあるクリニックにしたいのか」を分かりやすくした言葉にまとめるだけなので、決して難しいことではないのです。

「どういった患者さまに来ていただきたいのか」
「理想とするクリニックとはどのようなクリニックなのか」
「開業することでどのように地域に貢献したいのか」

このように、どのようなクリニックにするのかを先生ご自身の好みや趣味、得意なことや不得意なことを考慮し、客観的に評価した考えを一言でまとめると良いでしょう。

何よりも大事なのは、ご自身にとって分かりやすく、尚且つ患者さまにとっても分かりやすいコンセプトであるということです。明確で分かりやすいコンセプトは、どういった目的で存在する医院で、何を考えて診療をして何を重視しているのかを患者さまに伝えることができます。

医院のコンセプト、つまり医院理念は今後通院して下さる患者さんからの信頼に繋がり、患者さんが医院の姿勢を把握する目安になるのです。

コンセプトの役割

コンセプトが存在するのとしないのとでは、医院設計をすることだけでなく、医院経営そのものに大きな影響を与えることになります。

なぜコンセプトが必要になるのか、その役割を再確認することでその必要性を理解することができます。

後悔しないための指針

開業時にかかる費用はもちろんのこと、開業場所やクリニックの見た目、施設や診療内容などさまざまな要素はコンセプトに基づいて決定されるのではないでしょうか。

特定の分野の診療を行う専門クリニックの場合であれば、その疾患を患った患者さまが通いやすい立地で、同じ診療を行っているクリニックが少ない立地を選びます。そしてその診療科目に応じて必要なスタッフを確保し、医療機器を導入していきます。

しかしコンセプトが先に無い状態で、この場所を借りることができたからこのくらいの診察スペースを設ける、待合室はこのくらいの大きさにすることができる、とその場面ごとに物事を決めていくことになるので、無駄な投資や無駄な時間が発生してしまうリスクが非常に高くなります。

もっと広い待合にしておけば、患者さまがもっと便利で快適に過ごすことができたのに・・・と後悔しても、一度開業してから移転するのはまた大変なことです。

後悔をしないためにもコンセプトをあらかじめ明確にし、最も適した状態を作り上げていくことがベストです。

アピールになる

開業時には医院設計においてのコンセプトが、そのままクリニックのイメージに繋がります。

コンセプトは医院がどのような考えで存在しているのかを外部(患者さまやこれから利用しようと考えてくれる方)に向けてアピールするためのツールになります。

どのような患者さまに来て頂きたいのかということを明確にすることで、患者さまを確保することにも繋がります。

診療時間や休日を設定するのと同じように、コンセプトを決める時にも利用して下さる患者さまのことを考えるのです。

コンセプトを決めた上での医院設計は、なぜこの医院を開き、どのような患者さまに来ていただきたいのかを伝え、医院の存在理由をアピールするのに役立ちます。

スタッフへの指針となる

クリニックに勤めるスタッフには個人差があって当然です。

そのスタッフ全員が同じ考えを持って診療を行うためには、クリニックのコンセプトである医院理念が必要となります。

コンセプトが曖昧なままでは、どのような考えで働いて欲しいのかを伝えることが難しく、スタッフも困惑してしまいます。揺るがないコンセプトを設定することで、医院に合ったスタッフ採用にも繋がり、スタッフがすぐにやめてしまうなどのトラブルを避け、経営をスムーズに行うことに繋がります。

医院を振り返る原点になる

万が一のトラブルや課題が発生したときには、コンセプトがあることで「自分自身が経営しているクリニックには何が重要なのか」ということを明確にし、振り返ることができます。

コンセプトが無ければ自分自身の決定にも自信が持てなくなってしまいます。揺るがないコンセプトを持つことは、医院設計にとってだけでなく医院経営にも関わる非常に重要なことと言えます。

 

コンセプトと言うと難しく考えてしまいますが、そう難しく考える必要はありません。

心地の良いクリニックを作るためにも、今後の医院の運営のためにもコンセプトを考えることから始めましょう。