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空間別に考える医院リフォームのポイント

継承などで医院でもリフォームされる場合があります。

今回は医院のリフォームについて知っておきたい知識やデザインについてご紹介します。

よく使う用語について

まずは、医院のリフォームについてよく使う用語の整理をしておきましょう。リフォームの他にも、リノベーションやコンバージョンという言葉も使われることが多いです。違いが分かりにくいので、それぞれの用語についてご紹介します。

リフォームとは?

リフォームとは、クロスの張替えや床の張替え、住宅のキッチンの取り替えのような、比較的小規模な改装を指します。一般的には、大規模な改装も含めてリフォームと総称しています。

リノベーションとは?

リノベーションとは、給排水や空調・電気などの設備の更新、間仕切りの大きな変更など大規模な改装によって、その建物の性能や機能を向上させることを指します。

たとえば、既存内装設備を解体、撤去して一度スケルトン状態にして改装する場合などが当てはまるでしょう。

コンバージョンとは?

コンバージョンとは、大規模な改装の中でも建物の用途を変える場合を指します。たとえば、事務所から店舗や住宅などに変更することはコンバージョンに当たります。

最近では、事務所をゲストハウスのような宿泊施設に変更するケースが多いようです。床面積や変更用途にもよるのですが、建築確認申請が必要なケースが多いので、設備や法規制などの難しい問題をしっかりクリアすることが大事です。

よくある医院のリフォーム・リノベーションの理由

継承の際に医院のリフォームやリノベーションが多いのは、以下のような理由があります。

  • リフォームだと工事期間が短く、仮診療所の期間が短くなる。また、仮診療所の場所が無く長期の休診が難しい時は盆休みや連休を利用して部分リフォームをすることも出来る
  • 同じ敷地で建て替える際は、長期の工事期間に診察を止めれないので仮診療所を作る必要があるため、費用が無駄になったりスタッフの雇用問題が出てくる
  • ほかの敷地に建て替えれば、仮診療所の問題がないが、簡単に近所でそれなりの土地を見つけるのが難しい、さらに土地代もかかってしまう

リフォームは、設備の面などで様々な制約を受けることがあります。しかし、土地探しや費用の問題、仮診療所の方法などの問題が解決できないことが多く、リフォームされるケースが多いのです。しかし、既存の建物に対する思い入れが強いので、建て替えることは考えられない、というケースもあるでしょう。

院内空間別のリフォームポイント

医院内の各空間におけるリフォームのポイントについてご紹介します。

【アプローチ・出入り口】

クリニックのアプローチは、安全面の確保を前提に、手すりやスロープが必要となります。また、最近では下足のまま出入りするケースが多いので、下足やスリッパの収納スペースが不要になるメリットもあります。

バリアフリーを考えると、クリニックのアプローチは、道路から段差をなくして手すりも完備しておきます。

【受付】

受付内の事務スペースは、書類等が多く散らかりやすい場所です。そのため、カルテ棚で仕切ったり患者様から見えにくいレイアウトにする必要があります。

また、受付カウンターは待合室の患者様の様子がきちんと把握できるように、待合室に向けて配置するケースが多いです。

【トイレ】

トイレは、患者様用とクリニックのスタッフ用と別々に分けます。基本的には、患者様用のトイレは待合室の近くに男女別に設置します。また、患者様用として検査室付近に専用のトイレを設ける場合もあります。

トイレのリフォームの場合は、床をフラットにしたり幅を広めにとったりと、バリアフリー対策を施すことも大切です。

【待合室】

待合室はクリニックの顔とも言える場所です。診療に直接関係のある場所ではないのですが、また来たくなるクリニックのような、印象深い空間作りを目指しましょう。

通常、待合室の広さは、1日の患者様の数を予測して決めます。椅子は、入り口と直接対面しないように配慮し、患者様同士の目線が合わないように設置することも大切です。

クリニックの雰囲気に合わせて色合いも決めていきます。温かく穏やかな空間になるように、カウンターを木目調にしたり、薄いピンク色やオレンジ色のソファを選ぶこともあります。全体のデザインや調和に合わせて空間を壊さないように配慮しましょう。

【外観】

クリニックの外観は、クリニックの看板代わりにもなるので、道を歩く方や車で移動する方にもアピールするようなデザインが好ましいです。

外壁の張替えや塗り替えだけでもイメージがガラリと変わりますが、さらに印象を強く残すにはもう一工夫しましょう。たとえば、煙突や時計塔などの視覚的に印象に残りやすいものを設置すると、クリニックの存在をよりアピール出来ます。

【院長室・スタッフルーム】

クリニックは患者様目線に立つことも大切ですが、質の高い医療提供のためにはスタッフやドクターがストレスなく働ける場所であることも大切です。

特に、ドクターやスタッフがゆっくり休憩できる場所は必要になるでしょう。スタッフルームは、ロッカーや冷蔵庫、ミニキッチンなどを設置するスペースを確保したうえで、足を伸ばしながら過ごせる場所があると良いですね。

まとめ

武内デザインオフィスでは、クリニックデザインにおいて大切にしているポイントが4つあります。

  1. 入りやすいクリニックを設計すること
  2. 患者様が落ち着ける空間をデザインすること
  3. 「素敵なクリニックだった」と記憶に残るクリニックを作ること
  4. ドクターやスタッフが気持ちよく働けるクリニックを作ること

良いクリニックデザインとは、この4つの内容で、ドクターの医療活動を後ろから押してお手伝いするようなものだと考えております。

また、同じコストで最高の結果を出すことをモットーにデザインを考えております。というのも、同じコストの素材を使っても、コーディネート次第で見せ方が大きく変わるのです。武内デザインオフィスでは、デザインしながら同時に工事コストも調整するということを意識しております。

クリニックデザイン、クリニックリフォーム、店舗デザインに関することなら、ぜひご相談ください。

【科目別】患者様に選ばれるクリニックのデザインとは

現代は、医院やクリニックがどんどん街に溢れている状態です。

そんな時代だからこそ、患者様に選ばれる医院やクリニックでなければいけません。では、選ばれるクリニックであるためには、どのようなことに注意しなければいけないのでしょうか。

今回は、患者様に選ばれる医院やクリニックの特徴を医院設計の面で科目別にご紹介します。

選ばれるクリニックであるために

医療施設において、差別化を図るために重要なポイントは患者様が何をもってクリニックを選ぶのかを把握することです。

これは、自分自身に置き換えて考えると分かりやすいでしょう。

  • あなたはどんなクリニックで診察をしてもらいたいですか?
  • 安心して診察をしてもらえるクリニックとは?

まずは、これをじっくり考えてみましょう。そうして、このクリニックに行きたいと思わせる要素をあぶり出して行きます。それでは、選ばれるクリニックのデザインについて科目別にご紹介します。

内科

内科は、出来るだけ外からの採光を取り入れて明るい空間作りを心がけましょう。待合室は、患者様同士の目線が合わないような椅子の配置にもこだわります。

患者様の緊張や不安をなるべく取り除くために、穏やかな色合いの間接照明や壁にも気を使います。

診察室は、防音扉にしたりとプライバシーを配慮した作りも大切です。エントランスからの動線などにも気をつけましょう。

皮膚科

皮膚科は、今や若い女性やお子様も気軽に来院します。特に若い女性は美容診療目当ての場合も多いです。

そのため、学生や主婦層をターゲットにしたような、柔らかく明るい雰囲気を作りましょう。化粧が出来るスペースの確保や鏡の設置などにも気を配ります。

待合室には、ゆったりリラックスして座れるようなソファーなどを置きましょう。受付から診察室、処置室までのスタッフ動線が最短になるようにこだわることも忘れてはいけないですね。

メンタル

メンタルクリニックの場合に気をつけたいのは、患者様のプライバシーへの配慮です。特に待合室では、患者様同士が目を合わすことなく過ごせることが大切です。

メンタルクリニックは、緊張感を少しでも解きほぐすための配慮が必要です。クリニックデザインでは、穏やかな気持ちになれるような工夫をします。

廊下や柱に、緩やかなカーブをつけて柔らかい雰囲気を出すことも工夫の一つです。家具はなるべく木製のものを使用し、家庭的で親近感のある優しい雰囲気を演出します。気持ちが不安定になりがちなメンタルクリニックだからこそ、空間全体が柔らかい雰囲気になるように配慮しましょう。

もちろん、実用面もしっかり配慮します。メンタルクリニックとして患者様のプライバシー保護を重視しましょう。会話が漏れるのを防ぐために、壁内にグラスウールを入れるなどの対策をすることも手です。

小児科

小児科は、幼児への対応を1番に考えましょう。

受付には保護者のことを考えてベビーチェアーを置き、受付での対応がスムーズに出来るようにします。オムツ替え用のベビーシートの設置や、トイレ内にベビーチェアーやベビーシートを置くことも忘れてはいけません。

小児科では小学生の患者様も多いので、絵本や漫画などを置くことも頭に入れておきます。たくさん本が収納出来るスペースも確保しておきましょう。

また、待合室にクッションフロアーを使うなど、小さいお子さんが怪我をしにくい床材を使うことも大切です。

小児科では、バギーでお子さんを連れて来られる方も多いため、クリニックの入り口にはバギー置き場を確保することも重要です。

小児科のデザインの色合いは、オレンジやイエローのような暖色系で優しい色彩が良いでしょう。色彩を考えるときは、保育所や幼稚園の色合いや雰囲気をイメージすると良いですね。

産婦人科

最近の産婦人科医院では、豪華なホテルのようなものも多いですが、落ち着ける空間を大切にするならアットホームな雰囲気を大事にした方が良いでしょう。

産婦人科に来られる患者様は、不安とともに大きな期待と夢を持っています。そのため、ほかの診察科目とは異なる特性があるのです。

特に、待合室の椅子やソファーのデザインは重要です。家具メーカーでは、妊婦用の椅子が多く出されています。妊婦さんが座りやすいように工夫してあるので、そういったデザインの良いものを選びましょう。

また、椅子やソファーの色彩は濁りのない綺麗な色がベストです。患者様がリラックスして、出産の準備が出来るように配慮しましょう。

産婦人科の新生児室は、助産師が監視する必要があるため、ナースステーションに隣接して配置します。ガラスには、安全面を配慮して飛散防止フィルムなどを貼ります。沐浴用の乳児バスなどを置く場合も多いため、その配置スペースをしっかり配慮しましょう。

新生児室の前は、ガラス越しに新生児と出会う場所でもあるので、産婦人科の中でも特にほのぼのした空間になります。そのような雰囲気を邪魔しない空間作りを心がけましょう。

まとめ

クリニックのデザインは、内科系や産婦人科、小児科、皮膚科、そしてメンタルクリニックなど診察科目によって重要視するべきポイントが異なります。また、診察科目によってクリニックの診察室の医療設備や機能性なども異なります。

そのため、診察科目によって診察室のレイアウトやコンセプトをしっかり考えたデザインをすることが大切です。

初めて手がける診察科目の医院設計をする際は、まずは医療設備の種類や診察の内容などをしっかりヒアリングして、詳しく調べることを怠らないようにしましょう。

武内デザインオフィスでは、医院やクリニックの設計、デザインから歯科設計やデザイン、そして改装リフォームなども行っております。医院デザイン実績100件を超える経験を生かし、ドクターが思う最高のクリニックを設計いたします。

患者様が快適に過ごせる空間を作ることはもちろん、ドクターやスタッフも快適でストレスなく働ける空間作りを目指しています。

クリニックデザインや店舗デザインに関するご相談ならぜひ武内デザインオフィスにお任せください。ドクターの意見を尊重しながら、患者様に選ばれるクリニックを作っていきます。

【医院設計を始める前に】知っておきたい空間デザインのコツ

クリニックや医院が増えているうえで求められているのは、医師の技術だけではありません。

来院する患者様が居心地よくいられる空間、そしてリラックスして安心できる空間も求められていると言えるでしょう。

クリニックや医院など、病院にはなるべく行きたくないものです。体調が悪いこともあり、誰だって病院へ向かう時は不安になります。このうような不安を解消するためには、空間デザインにこだわり、工夫することが大切です。

クリニックや医院の空間デザインは、一般的な商業施設などのデザインとは異なります。そこで、今回はクリニックや医院における空間デザインのコツについてご紹介します。

医院における空間デザインのコツとは?

それでは、医院における空間デザインのコツをご紹介します。医院設計を始めたいという方はぜひ参考にしてください。

外観のデザイン

まず考えられるのは、医院の外観デザインです。患者様が通いたいと思う、看板代わりになるようなインパクトのある外観が大切です。

しかし、単純に派手で目立つ物が良いというわけではありません

その街と調和がとれ、医院らしく清潔感があり、その中に医院の存在を上手くアピールする必要があるのです。また、信頼できるイメージがあることも大切です。

医院として診察や設備をしっかり充実させることはもちろん大事なのですが、患者様に足を運んでもらえるような外観をデザインすることも同じくらい重要なことでしょう。

ポイントは、以下の通りです。

【入り口】

  • 初診の患者様でも入りやすい明るくオープンな雰囲気にする
  • 風除室を設けて冷暖房の効率を高める
  • 車いすでの通行を考えた十分な幅を確保する

患者様がリラックスできるデザイン

病院に持つイメージは、多くの方が「怖い」「痛い」というようなネガティヴなものだと思います。そんなイメージの空間から、日常的な要素を取り入れるようなデザインが大切です。

病院は、清潔さや衛生面を強くアピールしようと、どうしても冷たくて無機質なイメージになりがちです。そういったイメージは、患者様により不安感や緊張感を与えてしまう場合もあります。

そこで、入り口や受付などに柔らかくて温かみのあるデザインを取り入れ、少しでも落ち着ける空間をデザインします。

例えば、温かみのある間接照明を取り入れたり、ウッド調のデザインを取り入れます。無機質な空間が、一気に穏やかでリラックスできる空間となるでしょう。そうすることで、患者様の不安や緊張が少しでも取り除かれ、居心地の良い医院となるのです。

また、退屈な待ち時間をストレスなく過ごせる空間作りも大切です。医院において治療時間が長引いてしまうのは仕方がないことなので、患者様が待ち時間を長いと感じさせないような工夫が必要です。それは、親子で楽しめるキッズルームの設置だったり、退屈しないように手に取って読める雑誌や、販促物などの設置など工夫次第で様々です。

【受付】

  • 受付の位置は、受付から待合室が見渡せる場所にあること
  • 観葉植物などを置いて目に優しい空間作り
  • 空間を遮らないオープンカウンターにする

【待合室】

  • 椅子の素材は汚れにくいビニールレザーなどを使う
  • ウッド調などを使った温かみのあるデザインを使う
  • 照明や壁の色は落ち着けるオフホワイト系の色でリラックスできる空間作り

【待ち時間でもリラックスできる工夫】

  • 退屈しないように販促品や配布物などを配置する
  • 親子が楽しみながら過ごせるキッズルームの設置
  • 居心地の良い空間を考えた仕掛けを設置する

バリアフリーなデザイン

また、今後の医院設計に忘れてはならないのがバリアフリーな空間作りです。

医院の入り口には、車いすでの通行を考慮した十分な幅をとることが大切です。そして、あらゆる段差の解消や手すりの設置、車いすを乗った方に使いやすいサイズや位置の把手を使用すること、トイレは車いすの患者様でも使いやすい広いスペースの個室があること、など至る所に細やか気配りができるようにしましょう。

スタッフが働きやすいデザイン

患者様の目線でデザインを考えたら、忘れてはいけないのがスタッフが働きやすい空間作りです。

院内の動線の悪さや収納スペース不足などの失敗はよくあることです。どんなに良いデザインの院内でも、先生やスタッフが使いにくく働きにくい環境では意味がありません。先生やスタッフが動きづらかったり、カルテや医療機器などが収納できないなどの問題があったら困ります。

スタッフの動きを考えた空間デザインを考え、そして、医院で必要不可欠な収納を確保することが大切です。

このように、先生やスタッフがストレスフリーで働くことができる医院設計が成功の近道です。

無駄な設備のないデザイン

よくある失敗として考えられるのは、まったく使用しない設備が出来てしまうことです。設計の際に、流行やデザイン重視で提案されて導入したものの、実際は使わないことが多いという話です。

このように、実用性のない設計はコストの無駄になってしまいます。

また、デザインが気に入って導入したものでも、実際は見かけだけで使いにくいものであったら意味がありません。

まとめ

医院やクリニックの開業やリフォームを考えている先生の治療方針やコンセプトに基づいて、空間デザインの計画を立てることが重要です。

そして、患者様の目線やスタッフの目線に立って、いかにストレスフリーで過ごせるかを重要視しましょう。

クリニックや医院は治療の不安や待ち時間の退屈さなど、どうしてもストレスが多い場所です。そのような病院だからこそ、患者様に寄り添った温かみのあるデザイン、そしてリラックスできる空間作りが必要です。

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