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失敗しないために…。クリニックの開業立地選びの注意点

クリニックの集患のカギとなる要素の中で、クリニックの立地選びは大部分を占めていると考えてよいでしょう。開業の立地について検討しなければならない理由は、立地はやり直しがきかないからです。

クリニックの立地を選ぶ際は、人口分布や受療率などから割り出す診療圏の調査と、実際に足を運んで地域の様子を調べる現地調査で、それぞれから得られる情報は異なります。これには時間と労力が必要ですが、両方を踏まえて開業場所を選ぶことが、失敗しないための大前提なのです。

開業立地はクリニックの患者数を大きく左右する

クリニックの開業を成功させるために大きな要因の一つは、クリニックの立地です。たとえば、自宅にする土地を探すのなら、自分が住みたい地域や、子供を通わせたい学区や利便性などを考えて選ぶと思います。

しかし、クリニックの開業場所を選ぶ場合は、開業後の経営の安定性や集患を一番に考えることが大切です。そのため、周辺の競合のクリニックの状況や、先生の診療科目などの特性、周辺環境や人口導線などを考えながら開業場所を探します。

クリニックの開業場所において一番大切なことは、現地に足を運んで地域の住民の目線になって立地を確認することです。

間違った立地選びとは?

それでは、間違ったクリニックの立地選びとはどんなものがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

診療圏調査を行わずに立地の好みだけで開業する

クリニックの開業場所を探す際にやってはいけないのは、診療圏の調査を行わずに自分の住みたい地域や生活の利便性が良い地域、子供を通わせたい学区などを優先条件に選ぶことです。このような理由で、診療圏調査を行わずに開業すると、思うように集患できず、クリニックの開業後に看板やホームページなどに広告宣伝費をかけたところで、効果があまり期待できない状況に陥ってしまうでしょう。

クリニックの開業場所を選ぶ際は、診療圏調査を必ず行い、適切な開業場所かどうかをしっかり見極めましょう。

対象となる患者層を意識しない

診療圏の分析を行うときは、対象となる患者層にも注意しましょう。対象となる患者層が絞れていないと、開業場所を選定することができないと言っても過言ではないのです。ターゲットを定めずに色々な患者様に来院してほしい…という先生の気持ちもわかるのですが、そもそも診療科目の時点である程度の患者様の傾向は絞られていきます。

主な患者様の傾向は次の通りです。

  • 内科や整形外科の場合:慢性疾患の中年から高齢者
  • 小児科や耳鼻咽喉科:子供や若者

このような傾向からある程度のターゲットを絞り、意識して開業場所を選定しましょう。集患マーケティングを行うことにより、たくさんの患者様に親しまれるクリニックを目指せるでしょう。

実際の現地を見に行かない

診療圏調査を行って、開業コンサルタントの意見を聞いたうえで開業立地を決めたにもかかわらず、集患に悩んでしまうクリニックも少なくありません。

この原因の多くは、自分でクリニックの開業場所に足を運んで調査せず、診療圏調査のデータなどから良い立地だと判断してしまうことです。人口が多いのに人通りが少ない場所や、線路や道路の傍なのに交通の便が悪い場所…というように、データや地図から読み取ることのできない立地条件は、実際に現地に足を運ばなければわからないのです。

通りがひとつ違うだけで人通りが全く違うということも多いので、患者様になった気持ちで現地を歩き、様々な角度からクリニックの開業候補値を見ることが大切です。

近くに同じ診療科のクリニックがないという理由だけで場所を決める

先生によっては、近所に同じ診療科のクリニックがないと聞くと、チャンスと感じ、その地域でクリニックを開業してしまうこともあります。しかし、その地域に小児科がない場合、そもそも地域に子供が少ないので、小児科の需要がないということも考えられるでしょう。

そのため、競合クリニックがないからとその地域に開業場所を決めてしまうのは注意が必要です。

需要があってライバルのいない地域にクリニックを開業すれば、成功するのは当然です。しかし、現在はそのような地域がほとんどないでしょう。需要がある地域は必ず同じ診療科目のクリニックがいくつか先に開業していると言えます。

クリニックの開業場所を選ぶときは、需要の見込みと、競合クリニックの数やそのクリニックの様子を比べて、より新しいクリニックが求められてそうな地域に開業することがおすすめです。そのうえで、競合クリニックとどこで差別化していくかを考えましょう。

悪い立地を挽回するには?

では、立地の悪さを挽回するにはどうすればよいのでしょうか。ここからは、悪い立地を挽回する方法をご紹介します。次のポイントを意識して立地の悪さを挽回しましょう。

人の流れに垂直に看板を設置する

進行方向に対して設置してあるクリニックの看板より、進行方向に対して垂直に看板を立てる方が人の目に留まりやすいでしょう。人の流れが多い通りに垂直に設置している看板で、患者様にクリニックの存在をたっぷりアピールしましょう。

少し遠くても行きたくなるようなホームページをつくる

スマホやパソコンが普及した現在は、患者様のほとんどはインターネット経由でクリニック探しを行います。ネットのホームページは立地に関係なく、患者様にクリニックの情報を提供することができます。ほかのクリニックとの差別化をしっかりホームページ上で伝えることが出来れば、多少立地が悪かったり遠くても、患者様はクリニックに足を運んでくれるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?

クリニックの開業立地の選び方や、間違った立地の選び方などはしっかり理解できましたか?

クリニックの集患は、開業立地で大部分が決まってしまいます。クリニックを開業したからには、簡単に開業場所を変えることができないため、しっかり時間をかけて開業場所を決めることが大切です。その地域の需要を満たすことがきれば、クリニックに必ず患者様が来てくれます。

現地調査と診療圏調査を踏まえて、先生自身が納得できるデータに基づき、クリニックの開業場所を選んでください。

気になるクリニックの開業時期!ベストなタイミングについて

クリニックの開業を決めたら、次は開業時期をいつにするのかを決めなければいけません。クリニックの開業時期はいつが適しているのでしょうか。

ここでは、クリニックの開業時期としてベストな時期についてご紹介します。クリニックの開業を考えている方はぜひ参考にしてください。

クリニックの開業時期について

それでは早速、クリニックの開業時期について見ていきましょう。

クリニックの需要は季節によって変動がある

クリニックの開業時期の設定にあたって意識したいのは、一部の診療科をのぞいてクリニックの需要は季節によって変動があるということです。内科の場合は、インフルエンザや風邪が流行する秋から冬、皮膚科の場合は虫刺されやあせもが増える梅雨から夏、耳鼻科の場合は花粉が多い春…など需要が増える時期があります。

それでは、この季節の変動を考慮して開業時期を設定することに、どんな意味があるのでしょうか。

季節の変動を考慮するメリットについて

開業時期をクリニックの需要が増える時期に設定することは、一般的に次のようなメリットがあります。詳しく見ていきましょう。

【需要時期に合わせた開業のメリット】   

  • 需要に合わせたクリニックの開業は告知のインパクトが大きいので、地域における早期の認知度アップが期待できます。
  • 今後の資金繰りが不安な開業時期に初診中心の患者様が多く来院すると、運転資金に余裕が生まれて、診察に安心して専念できるでしょう。
  • クリニックの開業当初に来院が多いほど、務めはじめたばかりの職員に「人気のあるクリニックで働いている」という実感を持たせることができるので、モチベーションの向上に寄与できます。

クリニックを開業すると、家賃や人件費、機器購入などに要したローンなど、月々のランニングコストが予想以上に負担に感じるでしょう。最初の滑り出しにつまづくと、その負担が心理的に大きなストレスになってしまう可能性があります。

開業時は不安要素をできるだけなくして、順調な滑り出しになるように最善を尽くすことが大切です。そのため、開業時期は需要期に合わせることがおすすめです。

診療科目別の開業時期

おすすめの開業時期は、需要の最盛期の2ヶ月前くらいに設定することです。この2ヶ月を使って、クリニック内のインフラをしっかり整備し、患者様の増加に対応できるようにスタッフをトレーニングしましょう。いわば、この2ヶ月は先生自身とスタッフのトレーニング期間と言えるのです。

ここからは、これらを考慮した診療科目別の最適な開業時期をご紹介します。

耳鼻科の場合

耳鼻科は、患者様が多いスギ花粉のアレルギー時期が2月中旬以降となります。そのため、クリニックの開業時期は前年の11月ころが向いています。

内科の場合

内科は、風邪がはやる10月から12月に向け、さらに医師会を通じてインフルエンザの予防接種を行えるようにするために、9月から10月の開業を目指すことがおすすめです。

皮膚科の場合

皮膚科は、夏に海やプールでの直射日光による日焼けなどの症状で患者様の増加を見込むことができます。そのため、準備期間も含めて6月ころの開業がおすすめです。

整形外科の場合

冬の間は家にいることが多いので怪我が減りがちです。そのため、整形外科の場合は、少し活動的になる春先がクリニックの開業時期として向いているでしょう。

クリニックの開業時期の設定で気を付けたいポイント

クリニックの需要に合わせた開業のメリットについて述べてきました。特に理由がない場合は、クリニックの需要に合わせて開業時期を設定することがおすすめです。

しかし、場合によっては「すでにテナント料が発生しているので、クリニックの開業時期を遅らせたくない」などの個別の事情があることも多いでしょう。クリニックの需要期にこだわりすぎて、ほかの経済上のデメリットが出てこないかを、全体を見通しながらしっかり検討することが大切です。

また、クリニックの開業時期について、現在の勤務医としての仕事をしっかり引き渡す時間を確保して、円満退職が可能なタイミングを見計らうことも大切です。通常は、最低14日間前に退職の意思表示をすれば良いのですが、このような直前での申し出は現場が混乱してしまうでしょう。

医療業界は意外と狭い業界ですので、仁義を欠いた医師のレッテルを貼られることのないよう、クリニックの開業後も医療関係者の応援やサポートが得られるように、十分な期間を考えたうえでクリニックの開業時期を設定することが大切です。

まとめ

いかがでしたか?

クリニックの需要期の開業はいくつかのメリットが期待できるので、可能な限り、それに合わせたほうが良いでしょう。事業の継続性を重視して、地域に末永く愛されるクリニックになるように長期的な視野を持って開業時期を見極めましょう。

武内デザインオフィスでは、クリニックの開業から設計をサポートしています。

◎武内デザイン事務所は医院デザイン実績100件を超える経験を生かしてドクターが願う最高のクリニックを設計いたします。
開業後のドクターからのクレームがゼロを続けられているのは、スタッフ・協力業者との連携があってこそだと思っています。
デザインワークだけではない、”Something else”を常に追及しています。

◎ 医院設計、クリニックデザインにおいて武内デザイン事務所が大切にしているポイントが4つあります。

1, 入りやすいクリニックを設計する事
2, 患者様が落ち着ける空間をデザインする事
3,「素敵なクリニックだった」と記憶に残るクリニックを造る事
4, ドクター、スタッフが気持ち良く働けるクリニックを造る事

良いクリニックデザインとは、この4つの内容で「ドクターの医療活動を後ろから押してお手伝いするようなもの」
だと武内デザイン事務所は常に考えています。

◎ 患者様が快適に過ごせる空間を造るという事はもちろんですが、
ドクターやスタッフも快適でストレスなく働ける空間を造る事も同じぐらい大切な事だと思います。

同じ「コスト」で、最高の「結果」を出す

◎ 予算内でどれだけ良いクリニックをデザインできるかでデザイナーの能力が決まると思います。
(同じコストの素材を使っても、コーディネイト次第で見え方が全然変わります)
当たり前の事ですが、ただ「良いデザインができる」というだけではなく
「デザインをしながら同時に工事コストも調整する」というバランスの取れたデザイナーが
本当の意味で優秀なデザイナーであると言えるでしょう。

【クリニック開業】失敗しないためのチェックポイントとは?

一昔前までは戸建て開業が多かったクリニックですが、最近では都心を中心にテナント開業が一般的になっています。ほかにも、継承開業や医療モールなどクリニックの開業には色々な選択肢があります。

では、クリニックの開業にはどんな種類や特徴があり、何を基準に選べばよいのでしょうか。ここでは、クリニック開業のために知っておきたいチェックポイントやクリニックの開業形態などをご紹介します。クリニックの開業を検討中の方はぜひ参考にしてください。

クリニックの開業の形態について

まずは、クリニック開業の形態について見ていきましょう。それぞれのメリットや特徴についてご紹介します。

テナント

テナントは、複数の業種が入居するマンションやビルなどの一区画を借りる開業形態です。戸建てに比べると初期費用が少なく、人通りが多い駅前などにあることが多いので、広いエリアから集患できるというメリットがあります。

テナントの注意点

  • ビルが事務所仕様の場合は、建築基準法にもとづいて診療所としての用途変更が必要になり、初期費用が増える場合があります。
  • ビルの管理上、看板などの掲出方法に制約がある場合が多いです。また、診療時間や職員が出入りする時間を制約されることもあります。
  • ほかの形態に比べて地域への密着度が低いです。
  • 賃料変動のリスクがあります。
  • 内装などのレイアウトの自由度が低くなります。
  • 駐車場の確保が難しい場合があります。
  • 診療所を担保にできないので、開業資金を借入できないというデメリットがあります。

医療モール

医療モールは、複数の診療科目が入居するビルのワンフロアを借りて開業する形態です。高齢者など受診科目が複数ある患者様には利便性が高い傾向があります。複数の医療機関が集まることにより知名度が高まり、各診療科間で患者様を紹介しあうなどのグループ診療が実現できます。

また、駅周辺や住宅街などのアクセスが良い場所にあることが多いです。さらに、共同駐車場を使える点も魅力です。

医療モールの注意点

  • 患者様の取り合いが発生しやすいので注意が必要です。
  • ほかのテナントが入らない場合は、思うような相乗効果が得られないことがあります。

戸建て

戸建ては、戸建てを購入して開業する形態です。戸建ては最初から設計できるので、外装や内装にこだわることができます。駐車場なども確保しやすいのが魅力的です。

また、住宅地に開業すれば、地域に根差した医院としての存在を印象付けることができ、在宅医療にも取り組みやすいでしょう。

戸建ての注意点

  • 初期投資額が大きくなる場合があります。

継承

継承は、すでに開業している医院を第三者として譲りうけ、開業する形態です。継承は開業準備が短く、初期コストが大きく抑えることができます。また、既存の患者様やスタッフを引き継ぐことができ、開業後の業績を実測値から予測しやすいです。そのため、経営リスクを軽減できるのです。

継承の注意点

  • 法務上や財務上のリスクも継承するので、事前の調査が重要です。
  • 経営理念や営業方針の違いによって既存の患者様が離れてしまう場合もあります。

戸建て(サブリース)

サブリースの戸建ては、オーナーが所有する土地に戸建てを建築し、土地や建物をまとめて賃借します。戸建てと同じように、外装や内装の設計における自由度が高いのが魅力です。地域に根差した医院の実現が可能で、在宅医療に取り組みやすいのもメリットの一つです。

戸建て(サブリース)の注意点

  • 賃借期間後の再契約が可能とは限らないので、長期的な視野での計画が必要です。

このように、クリニック開業の形態には色々な種類があります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、自分に合った形態を選ぶことが大切です。特に、デメリットは具体的にどんな問題があるのかを個々のケースでしっかり考えることが重要です。

開業形態を選ぶときのポイント

それでは、どのような基準で開業形態を選べばよいのでしょうか。ここからは、開業形態を選ぶ際のポイントについてご紹介します。

医院との相性が合うかを考える

開業形態を選ぶ際に大切なポイントは、自分が目指したい医院の姿や、医院の診療方針や強み、専門性などと相性が合うかを考えることです。

たとえば、アレルギー専門や乳腺外科、スポーツ整形外科、肝臓内科などのように専門特化している医院の場合は、地域当たりの対象患者数が少なく、診療圏を広く設定する必要があるでしょう。この場合は、開業場所は駅に近いビルのテナントが向いています。

精神科や皮膚科など広いスペースを必要としない場合は、ビルテナント開業のメリットが生かされます。しかし、広告についてはビルの管理規約に制約されることが多いので、よっぽどのことがなければ高層階物件は避けましょう。高層階は、高齢の患者様が来院することが多い診療科を開業する場合も不利になります。

一方で、在宅医療に取り組みたい場合は戸建て開業が向いています。住居と診療所が一緒になっていると、先生が住んでいることが患者様にとって安心材料となるからです。

相性をしっかり見極めることが大切

いかがだったでしょうか。

クリニックの開業形態や、どのような開業形態を選べばよいのかについては理解できましたでしょうか。

クリニックの開業の際には、費用面などから形態を選ぶことが多いでしょう。しかし、それぞれの形態の特徴をしっかり知って、実現したい医院の姿や提供できる医療の強みなどとの相性を見極めたうえで選ぶことがおすすめです。

どこにどんな形で医院を開業するかは、その後の経営を左右する重要な判断です。自分の理想をしっかりと描き、公開しない開業形態を選びましょう。

また、医院の設計の際には、ぜひ武内デザインオフィスにご相談ください。武内デザインオフィスでは、同じコストで最高の結果を出すことにこだわっています。一緒に理想のクリニックを作っていきましょう。